中医美養法

夏のむくみは水太りの元!むくみ対策の養生法

夏は暑いので、誰もが秋冬に比べると露出が増えますね。秋冬なら、お洋服に隠れて目立たなかったぷよぷよ肉もパンパン脚も隠すのが難しくなってきます。ただし、ぷよぷよ肉もパンパン脚ももう着いてしまった脂肪だから、「どうしようもない!」と思うのは少し早いかもしれません。

確かに、太る原因は脂肪がつくことだと考えるのが一般的ですが、じつは「むくみ」による場合もあるのです。

例えば、体質によって過剰な水分を摂り過ぎるだけでも太ってしまう方がいるのはご存知ですか?

いわゆる「水太り」と呼ばれるタイプのぽっちゃりさんですね。水分を摂るだけで太るなんて、とても痩せられないのではと絶望しがちですが、そんなことはありません。水太りタイプのぽっちゃりさんは、むくみさえきちんとケアできればスッキリしやすいのですよ。今日は水太りを防ぐむくみ対策の養生法です。

目次

自分でできる!まずはむくみやすさチェック

朝晩で体重が違う

朝晩で体重の違いが、約1キロ以上ある方、またはご飯前とご飯後で体重に大きな差が出やすい方はむくみを起こしやすく、放っておくとく水太りにつながりやすいです。

手の跡がつく

ウェスト周りのお肉を掴んでみましょう。もし肉質が柔らかく感じるなら、それはむくみの可能性があります。またはウェストだけじゃなく、二の腕や脚のスネ、ふくらはぎなどの肉付きが比較的いい場所を少しのあいだ力強く握ってみましょう。握った部分が白くなったり、凹みが戻るのに少し時間がかかった場合にもむくんでいると考えられます。

1日を通してカラダのラインが違う

朝起きた時に足や顔または全身に張った感じがある、顔の下半部にたるみを感じる、朝起きた時は足が軽く感じるのに午後にはパンパンになっている、夕方になるにつれて靴がきつくなる、こういった方もむくみを起こしていると考えられますね。

そのほか、口の中がネバネバする、手脚に力が入らない、または体が重く感じ基本的に運動が苦手、ご飯を食べたあとすぐに横になる、トイレの回数が少ない、朝起きた時に目が腫れている。

上記のような傾向がある方は、食べる量も体重も平均を超えていないのに、体内の水分代謝がうまくいかないため見た目がぽっちゃりして見えてしまっている可能性がありますよ。

あなたはどうでしたか?とはいえ、むくみといっても実は原因に合わせて種類があるので、自分のむくみの原因はどれなのか確認して、種類にあわせた対策をしていきましょうね。

むくみの種類一覧とその原因〜対策まで

生理前のむくみ

女性の中には生理一週間前になると、まぶたや手、背中、脚に軽度のむくみが発生します。基本的には生理が終わると自然にむくみが取れます。これは女性ホルモンのひとつ、「黄体ホルモン」の影響。妊娠をしたときにお腹にいる赤ちゃんにすぐに栄養を送れるようにカラダに溜め込む力が働いているのですね。この場合には、女性が本来が持っている力なので無理をせずに、余計にむくみが悪化しないようにお風呂あがりにストレッチをしたり、マッサージをして体の巡りを良くするサポートに徹しましょう。

栄養不良によるむくみ

タンパク質が少ないとむくみを招きます。特に脚のむくみに現れることが多いです。というのもむくみは筋肉によるポンプ運動が関係しています。タンパク質が足りなければ筋肉も養生されないので、脚にたまった余分な水分や老廃物が体外に排出してくれるリンパ節までうまく届きません。普段ごはんやパンなどの主食または健康のためにサラダばかり食べている方は、良質な赤身肉や大豆類などでタンパク質を摂り、適度な運動を心掛けましょう。

同じ体勢によるむくみ

長い時間座ったり、立ったり、または歩き続けたりしていると、下半身に水分や血液が溜まりむくみに繋がります。同じ体勢が続く場合には、体勢を変えてストレッチを取り入れたりすることでむくみを減らすことができますよ。

むくみを防ぐ賢い水分の摂り方

むくみを防ぎたいなら、1日に摂るべき水分量は少なすぎても多すぎてもいけません。できれ毎日1.5リットルから2リットルの水を毎回200mlを目安に10回(朝起きた時、午前中、お昼ご飯どき、夕方二回ほど、夜ご飯のとき、お風呂に入る前または入った後、寝る前の約10回)くらいに分けて飲むのがベストです。

同時にトイレの回数も毎日約8回前後はあると、余分な老廃物がリセットできているという目安になりますよ。

むくみを招く悪い習慣9

  1. 味が濃いまたは塩分が高いものが好き
  2. いつもお腹いっぱいに食べてしまう
  3. 水をあまり飲まない
  4. 洋食またはパンが好き
  5. ストレスが多い
  6. まいにち湯船に入らない
  7. まいにちの徒歩が20分以内
  8. ショートパンツが好き
  9. 露出度の高い服をよく着る

むくみを防ぐ食養生のルール

一日あたりの塩分摂取量を減らす

体内で塩分が濃くなると、体が中和しようとして水分を溜めこもうとします。そのため毎日の塩分摂取量を6g以下に抑えるようにしましょう。たったこれだけでカラダはグッと軽くなりますよ。

ごはんは美味しくても腹7分目まで

美味しいものが溢れている時代、たしかに食べることは楽しいことですが、どんなに美味しくても節度を持って食べましょう。お腹がはち切れるまで食べれば、脾胃を傷つけ、タンパク質やほかの栄養素の吸収を妨げます。

中医学では、脾胃は生まれてから生きていくためにエネルギーを食べ物から吸収するための「後天の本」と考えています。また体内の栄養や水分の運び屋さんでもあるので、脾胃の働きが悪くなると、栄養物の消化吸収ができないだけでなく、体内の余計な水分は「湿」となり、結果的にむくみを招いてしまうのです。

そのため、日頃からご飯を食べる時は節度をもって、三食きちんと決まった時間に食べ、暴飲暴食をせずに腹7分でおさえるようにしましょう。

料理の味付けはさっぱりと薄めの味がベスト

脂っこいもの、エビ、蟹、またはねぎ、生姜、ニラ、にんにくなどの辛味を帯びた食材の使いすぎには注意しましょう。できるだけ、熱を取る食材やデトックス効果の高い食材を摂りましょう。例えば、ゴーヤ、緑豆、海藻類、黒木耳などです。

利尿作用の高い食材を食べること

むくみやすい女性は日頃から利尿効果の高い食材を摂りましょう。体内の余計な水分を排出してくれますよ。例えば、あずき、ハトムギ、冬瓜、きゅうり、パパイヤ、スイカなどが当たります。

水太りの原因!むくみのまとめ

日頃から常に体が重だるいとむくみを感じている方は、これが当たり前の状態と思い、とくに対策もせず、たまにマッサージやエステで対策をすることが多いと思います。むくみは放置するとセルライトとなり、気づけば本当のぽっちゃりさんになってしまいます。ぜひ、今日紹介した養生法を参考にできることからむくみ対策を始めてみてくださいね。

ABOUT ME
日中美容研究家 濱田 文恵
医薬品登録販売者 / 国際中医薬膳師 自身のニキビ肌をセルフ美容で克服した過去から、”キレイ” は自分自身で作れることを確信。2017年、一般社団法人日本セルフ美容協会を設立。毎日のセルフ美容に自身のルーツである東洋と西洋を組み合わせた独自の美養法を提唱する。 昨年末、初の著書『運命をこっそり変える』を出版。現在は美容家として、幅広く活動する。