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医食同源とは
実は、医食同源(いしょくどうげん)とは、日本で生まれた造語で、元は体にとって良い食材を日頃から食べていれば、健康を保てるという中国の「薬食同源」に由来しています。中国の古代では「食べ物は、お腹が減った時に食べれば食事となり、病気の時に食べれば薬となる」と考えられ、実際に私も幼い頃から、冬の寒い時期になると、家族で体を温めるジンギスカンを食べ、夏になると体の熱を取ってくれる緑豆のアイスをよく食べていました。このように医食同源を日常に取り入れることは、決して難しいことではなく、むしろ日々の食生活をより美味しくより効果的に摂るための楽しみがひとつ増えるのです。是非、これをきっかけに日常に医食同源を取り入れる選択をしてみませんか。
【医食同源を取り入れる前に】あなたは「熱証体質」or「寒証体質」??
日々の生活に医食同源を取り入れるためには、まずは生まれつきの体質を知ることが重要です。東洋では体の不調を判断するときにさまざまな分析方法を使います。今日はそのうちのひとつ「熱・寒」分析方法をご紹介します。
例えば、体質が「熱証体質」の方は、温めすぎると却って不調をきたし、冷ますとよくなります。「寒証体質」の方は、逆に冷えると不調をきたし、温めると元気になります。つまり簡単に言えば、生まれつき寒がりさんなのか、暑がりさんなのかということです。それぞれの特徴を簡単に挙げると以下の通りになります。
熱証体質の方の特徴
- 平熱が36.5度以上ある
- 基本的に性格が活発でアウトドア派
- あまりじっとしていられない
寒証体質の方の特徴
- 平熱が36度以下になることもある
- 基本的に性格がおとなしくインドア派
- じっとしているのも苦ではない
いかがでしたか?あなたはどちらのタイプにあてはまるでしょうか。この生まれつきの体質を知ることで、同じ冷え症でも自分の体質に合わせた対策ができるようになるのです。またこの連載では、上記の体質別に合わせた記事もこれから紹介していくの、是非ともチェックしてみてくださいね。
わたしは毎日1杯の養生スープポカポカ血色美人
今では一年を通して、冷暖房の設備があり、寒い冬でも室内に入ればあっという間に寒さは感じなくなります。しかし、それでも手先は冷たいなどツライ冷え症に悩まされている方は多いのではないでしょうか。東洋の考えによると、それは表面的には温まっていても体内にはまだ冷たい気が溜まっているからなのです。
そこで、医食同源の出番というワケです。外から体を温めるだけでなく、体を温める食材を食べて、体内からこの冷たい気を取ってあげましょう。今日は、熱証体質、寒証体質の両方の方にオススメで、中国ではどの家庭でも愛されてきた最も簡単な定番の鶏の養生スープをご紹介します。
<<鶏の養生スープ>>
【材料】
鶏モモ肉
生姜
塩
・お好みで何か野菜を入れてもOK
材料はたったこれだけです。鶏肉は基本的に食べたい分だけ入れていただいて大丈夫です。また鶏ガラである必要はありませんが、胸肉よりもモモ肉の方が体を温めると言われています。生姜の量はスパイシーさが好きな方は多めに、嫌いな方は鶏肉の臭みを取るために最低限一切れは入れてください。すべての材料を鍋に入れたら、沸騰するまで一度加熱し、沸騰したら弱火でコトコト30分ほどに煮込めば他に調味料などいらずに鶏の旨味たっぷりのスープが出来上がります。あとは、塩でお好みの味に調整してください。鶏肉は温性の食材で中国では昔から体を温めたり、胃、すい臓、呼吸器を助けたりと万能な食材と浸透しています。そのため退院した後の体力作りはもちろんのこと、親戚が集まってお食事会をするときなど、さまざまなシーンで鶏のスープが登場します。
わたしは体調に合わせて、この鶏のスープに、胃の働きを高めてくれるしいたけや抗酸化の働きを持つクコの実を入れたりして、日々の医食同源を楽しんでいます。
是非、みな様も「冷えてツライな」と思ったら、この鶏のスープで体を温め、元気を手に入れてみてくださいね。